2008年10月17日

生きてる赤ちゃんを半分イせよ(児童説教)

「    生きている赤ちゃんを半分に分けよ」      2008年10月14日
            ソロモンの知恵
 昔イスラエルでソロモンという名前の青年が王様になりました。お父さんのダビデは、神さまをとても大事にする人でした。そこでソロモン王も、とてもよく「祈る人」になりました。祈るとは、自分の考えを脇において、神さまの考えをよく聞くことです。
 ある夜、ソロモンの夢に神様の声が聞こえてきました。「ソロモン、お前はわたしに何を求めるか。欲しいものがあったら何でも話してみなさい」。不思議な質問にびっくり仰天しました。・・・さて皆さんにはそんなことがありますか?まだない?でももし「あなたの一番欲しいものをあげよう」といわれたら、何て答えますか?お金持ちになること?それとも・・敦子先生は家族みんなが健康で長生きさせて欲しい、なんていうかもしれない・・・・。。 
 でもソロモン王はこう答えたんです。「神様、ありがとうございます。でも私はまだ子供のように小さく、若いのです。それにこの国の人々は多く、難しい問題がとても沢山あります。私が求めますのは、何が正しいか、何が悪いか、しっかり判断する知恵だけです」。
 すると神様は言われました。・・・・・「よーし。いいことを願った。普通は、財産や権力や、長寿などを欲しがるのに。・・・・・それではそのように、お前を賢い知恵で満たすことにしよう」。 夢から覚めた彼はどんなにびっくりしたことでしょう。でもそれからというもの、ソロモン王には、不思議なくらい、知恵も力が増し加えられていったのです。

 そんなある日、争いあっている二人の女が連れてこられました。一人が言いました。「私達は同じ家に住んでいます。この間同じ頃二人とも赤ちゃんを生んだんです。ところが、この女が打つ伏せに寝たもんだから、下になった赤ちゃんが死んじゃった。ところがその子を私の生きてる子と取り替え、自分の子としようとしてるんです!」。
  もう一人は言いました。「とんでもない!生きているのは私の子、この人の赤が死んだんです」。こう言い合ってけんかをしているんです。
 その時、腕組みをして考えていた王様が家来に命令しました。「よく切れる刀を持ってまいれ」。すぐに大きなピカピカの刀が運ばれました。何をするのか、集まった人々は固唾(かたず)をのんで見守ります。ソロモンは言いました。「それではこうしよう。その赤ちゃんを真っ二つにして、仲良く半分ずつ持って家に帰りなさい」。
 すると、一人の女がすぐ叫びました。「そ、そんなことはできません。王様、赤ちゃんをこの人にやって下さい」。しかしもう一人の女の人は黙っていました。そこでソロモンは「皆の衆、もうわかっただろう。この赤ちゃんを生んだのはどっちの女か。さあ、このウソを言って騒いだ女をしばらく牢屋にぶち込みなさい!」
 これはソロモン大王の“大岡裁き”と言われる有名な旧約聖書の話です。このお話はすぐ国中に広がり、みんな王を敬い、国は豊かになりました。王様に会いたいと、遠くの国シバの女王がやってきたのもこの時です。でも新約聖書にはこうあります。「見よ、ソロモンよりはるかに優れた知恵ある人・・・それはイエス・キリスト様です」。



Posted by 矢沢牧師 at 14:46